毎日がジャイアントステップス

弟子入り修行中のジャズドラマー。初心者ならではの目線で書いてます。ジャズドラムの基本、レッスンのこと、練習、セッション、ライブレポ。お店の紹介などなど。

数をこなすのは大切、でもそれ以上に大切なものとは?

ドラムに限らず楽器の初心者にありがちなこと。
あのフレーズを〇〇回練習しよう、あのリズムを〇分間刻み続けよう、最低でも〇ヶ月は続けよう。
それ自体は何も間違ってはいない。
しかし、初めにそう意気込んでいた人にはなぜか息切れしてしまう人も少なくない。かつての私もそうだった。



ようやく自由に叩けるようになった感あり


何をやっても不器用で続かなかった落ちこぼれな私、ドラムに対しても例外ではなかった。
高校での吹奏楽部、大学での軽音楽部、もちろんそれなりには楽しかったけど、何か物足りないものを抱えていた。
そんな時と今を比べてふと気づいた、数ではないもっと大切なモチベーション。


それはずばり、支えてくれる人たちの存在だった。








ひよっこジャズドラマーを支えてくれる人たち


いまだにそうであるが、私はジャズドラムをいつまで続けようなんて考えていない。
たとえ手足を失っても、脳の機能が壊れても、内臓がなくなっても、そしてあの世に旅立った後でさえ。
辞めようなんて言葉は辞書にない。
でもそれはジャズドラムをするまでは気づかなかった。ただ上手くなる、たくさんの曲を叩けるようになる、それしかかんがえていなかった。、



そして私はまた、大切な仲間たちと再びライブを行う。
もし彼らがいなければ、続けて行けたのだろうか?
どんなにジャズが好きでも、どんなに出来るフレーズが増えても、人という宝物に適うものは何も無い。そしてそれはもちろん、お金で換算できるものでは無い。


共演してくれる仲間、場所を提供してくれるマスター、熱心に指導してくれる師匠や先輩ミュージシャン、セッションでご一緒してくれるミュージシャン仲間、応援してくれるリスナーの友達、そして、ライブに来てくれるお客様。
もちろん、ここに写っている人たちだけでない。私のライブの呼びかけに反応してくれた友達。
ぜひ行くよ、予定空けておくねはもちろん。タイミングが合わなくて来られないという人でさえも、私からの告知を聞いてくれただけでも十分嬉しいしありがたい。


というわけで、Chigusaプロデュースサックス4tet再始動、秋にライブを行います!

日時
11月30日(土) 13時から17時くらい
場所
関内ABスマイル
https://absmile.jimdo.com/
出演者
ひろりん(Sax)
近藤紀代子(ピアノ)
Yukako(ウッドベース)
Chigsa(ドラム、プレゼンター)
料金
3000円(ワンドリンク込み)

AtoZスマイルなセッション

2019年9月3日、関内ABスマイルにて。
お師匠がホストを務める珍しいジャムセッションに参加してきました。



※山本マスター提供


前回とは違い、今回はギタリストたちがつめかけた、男祭りな様相でした(もちろん、女性もいますよ)。



※山本マスター提供


ホストメンバーは左から、東海林由孝さん、トオイダイスケさん、そして安藤師匠。
この日は横浜をゲリラ豪雨が襲い、凄まじい雨と雷の轟きでした。市内では一部が冠水したり土砂崩れがあったり、はたまたバス停が流されたりと凄いことになってました。



※山本マスター提供


この時なんと、全員のスマホからエリアメールが一斉に流れ出し、まさに警報音の大合唱の中での演奏という、滅多にない機会でした。
でもそのおかげで、返って緊張しないでいられたのも事実。




※上記いずれも山本マスター提供


歌伴からスタンダードまで、幅広く演奏できて満足です。All the things you areには課題が残りましたが…。



※山本マスター提供


参加者の誰もが笑っている。悪天候の中でもジャズを愛する仲間が集まる。そんな場所が持てることに、私は常々幸せを感じる。




※上2つはリスナーとして来られていた岩井さん提供



あまり酔い過ぎないように、いつもの白ワインではなくビールに。



アフターの中華も欠かせません。


楽しく、時に勉強にもなり、そして新たな出会いが広がる実りあるセッション。
何度でも参加したいです。ありがとう&お疲れ様でした。また会いましょうね!

人知れず苦労しているドラマーあるある?


ドラマーと言えば、ステージの後方に座ってスティックをさばき、華麗なソロタイムで魅力する…。


なんていうのが、多くの人が抱くイメージだろう。
しかし内実は結構地味、かつ何気に面倒を強いられるなど、意外と苦労が多い。
そんなドラマーあるあるをFacebookにてここ1週間あまり呟いてみたので振り返ってみよう。



どんなに気をつけてもなってしまう不思議。どこからくるんだ?あの油は。



ウッドベースのように大きく存在感があれば分かりやすいが、ドラマーのそれはあまり理解されない。



ステージ上は思った以上のケーブル天国。足元をすくわれると転倒の他、運が悪ければ楽器にぶつかり打撲なんていう泣きっ面に蜂も。



私が女性だから思う?というのもあるが、そこまで絞めなくてもというのがあると、この人はストレス溜まってたのかなと思いを馳せる。



ドラムは楽器のみならず小物も地味に中途半端な大きさがある。最近のバッグはA4サイズを基準に作られてるけど、スティックはそれじゃ収まらない。



自動改札のゲートって微妙に狭いですよね。あれだけの人の流れをスムーズにするためには仕方ないとはわかるけど。でもって、広い改札に限って対面からの人の流れが止まらないという事態も…。



これは数少ない助かった事項の1つ。ドラマーは荷物が多く、しかも密度があるので見た目より重い。だから譜面まで持っていく余裕が無いときもあるのでうっかり忘れても怒んないでくださいね〜。


こんなふうに、何かと小さな問題が起こりがちなドラマーだけど、それを超えるくらい、私はドラムが好きなんだな。
めんどくさくて手がかかるほど愛着がわいてくる可愛いやつなのかもね。

トリオ+ワン、カルテットの贅沢なひと時

2019年8月29日、お師匠のライブに言って参りました。



もうおなじみになっている、安定のハードボイルドギタートリオ。
メンバーはいつものギタリスト、東海林由孝さん、ドラマーには安藤信二師匠。
そして今回のベーシストは、都内を中心に活動を展開している西嶋徹さん。
甘いマスクで紳士的な印象だが、ベースプレイにもそのお人柄が現れている。まさにジェントルマンとも言えるような流麗なフレーズだった。


そして実は今回のHBG3はトリオではなかった!



この日はゲストに、湘南地区や都内などで活躍中のピアニスト加藤英介さんがいらしてたのだ。
加藤さんは見た目は細マッチョな体育系だけど、ピアノは真逆で非常に繊細かつ澄み渡ったサウンドだ。これぞギャップ萌え?とも言える。
ゲストだったつもりが東海林さんの判断にて、8曲中6曲がギターカルテットになった!カルテット萌えな私としては、なんともお得感満載だった。
最初から4人なのとは違い、元々のトリオに1人加わると変化が生まれていい。


それと特筆すべきなのが、今回ライブの客層がやたら女性比率が高く、実に8割を占めていた。
7月に行われた東海林&安藤セッションでも、参加者の半数が女性。それも歌姫のみならずサックス、女性に珍しいドラムが私入れて2人、さらに貴重な女性ウッドベースまで!


今回もそれに引けを取らないモテっぷりだった。一般的に女性は歌モノやピアノトリオなどを好み、ジャズギターは男性リスナー向けと言われている。事実だか定かではないが、お師匠のもうひとつのギタートリオ、中牟礼貞則さんのライブでは圧倒的に男性比率が高い。


こういうコアな耳と感覚を持った女性たちを引き寄せているのかもしれないなと、終了後に美味しいウィスキーを嗜みながら思ったのである。


画像は開始時の白ワインだが


次回は11月13日の木曜日、もちろんABスマイルにて同じ19時30分より。

停滞期になったらイマココ思考が大切

楽器をやっていると誰もが陥るのが停滞期。
頑張っても上手くならない、思うように演奏できない、自由になれず力が入ってしまう。
これではもう、苦行でしかない。
なんの罰ゲームよいったい、なんてなろうものなら、ちょっと待った!
対策法は、あるんです。それは…



それは、イマココ思考を使ってみることだ。


流れに沿って何かを行っている時、その過程で使う表現に「イマココ」というのがある。
たとえばこういう感じの。


本日の予定
仕事
レッスン
郵便局入金(オンラインでできないやつ)
娘の個人面談で学校へ
疲れたからちょっとだけ昼寝
今日のレッスンの復習
娘の水泳送迎▶️イマココ
合間に仕事
ご飯作る
Zoomオンラインお話会
余力があればネイル
眠ければ寝入る


これはいつぞやの私のタイムスケジュール。なぜか知らんがやけに忙しかった日のもの。
こうして1日の流れに従って用事を済ませ、ふと振り返って「あ、今ここにいるんだ。」となる。


これを、楽器練習に応用させてみる。


レッスンで課題出た
家帰ってさっそく取り組む
当然できない
まずはゆっくりのテンポからやってみよる
ちょっと慣れてきた▶️イマココ
徐々にテンポアップ
途中でプチ挫折
それでもめげずにストイックにやる
出来てきた(この際、気がする、でもいい)
次回レッスンで披露
出来てない(笑)
また頑張る(笑)
やるしかない(笑)

永遠と続く


てな風に置き換えてみる。
あ、これじゃあダメじゃん(笑)。
このように、今の自分がいる位置を時々確認してみる(時々がポイント。確認し過ぎは自信のなさがどんどん浮かび上がるので逆効果)。


まあ楽器練習に当てはめてみたけど、もしかしたら人生全般にも、言えることかもね。



先日行われたジャンクセッションの模様より一コマ。

週一のレッスン通いが私にとってすごいことではない理由とは

よく言われることの1つに「週一でレッスン行ってるの?すごいねー。」という内容がある。


もちろん、褒められているので素直に嬉しいし、その褒め言葉をありがたく受け取っている。
実際に、講師をしているベテランの方々からも、1人の生徒がレッスンに通う頻度は多くてもせいぜい月に3回程度までという話もよく聞く。
でも、なぜだか自分自身のそんな行いがすごいだなんて、まったく思えない。なんて言うか、そこ褒められると背中がくすぐったくて仕方がない。


今のお師匠の元で2017年2月より指導を受け始めてから1年と半年あまり、年末年始以外1週間に1度ほぼ欠かすことなく通い続けている。


私からすれば、始めた年齢が遅いからこそ数をこなさないと上達しないから、ただそれだけの理由だ。
小学生がピアノ教室に通う頻度が概ね週一、その上達度を前週比100とすれば、40過ぎの大人だったら50もいけばいいところ。
子供と違って色んな習得速度が鈍い上に、家事や仕事などやることもあるわけだから個人練習の時間も限られてくる。効率よくかつ数を増やすという管理能力も求められてくる。


それをするために私は比較的自己裁量の効くフリーライターと、シフトが選べて時間の短いコールセンターの派遣社員のダブルワークに仕事を変えた。
ライフワークにライスワークを合わせる、それができる環境にいるのはある意味恵まれてるけど、自分でどうにかしようと思えば出来なくもないのだ。
月謝という出費問題についても、自分に対する一生モノの投資だと考えたら高くない。もし家計を圧迫するなら、その分稼げばいいだけ。


なので私にとって週一レッスンというのは難しいことでもすごいことでもなんでもなく、出来ることをやっているだけ。そして、ジャズドラムが大好きだからやっているだけ。
でも好きなことをただしてるって、すごいことなのかな?未だに若干不思議だ。
だって、エルビンジョーンズが好きという理由だけで、へーすごいねー!て、ならないじゃん(笑)。


おっと!これは決してあなたのことをディスっているのではないので、その辺は誤解なくね。
冒頭でも書いたように、そのようにストイックに見られることは大変光栄なので。大切なことなので2度言ったからね!
あとは量に質が追いついてくるだけ(それが難しいけど)。その日が来たら、本当に私ってすごい、て思えるのかも…。


8月19日、私が生まれ、あの人が去っていった日

8月19日、私、誕生日にて44歳になりました。



誕生日と聞くと、歳を取ったとしてネガティブなイメージを持つ方は少なくありません。
でも私は未だにワクワクします。
だって、この世に生まれた日だから。
もしこの日がなければ、今の自分はいないかもしれない。
ものすごい確率で生まれてきたのだ。


と同時に、私の誕生日はある偉大なジャズミュージシャンの命日でもあった。
それがこの人


LIVE Sides


ジャズピアノの巨匠、シダー・ウォルトンが旅だった日だ。
鈴の音のようだとも表現されるクリアーでスキッとしたピアノが持ち味だ。
彼のバックでドラムを操るのは、推しドラマー四天王の1人、ビリーヒギンズ。


そこで考えた。
シダーに捧げよう。
下手なドラムだけど、きっと天国にとどいているはず。
そんな気持ちで、曲を演奏してみた。ビリーヒギンズになりきりながら。


以下の2曲、44歳の本気です。


youtu.be


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