毎日がジャイアントステップス

弟子入り修行中のジャズドラマー。初心者ならではの目線で書いてます。ジャズドラムの基本、レッスンのこと、練習、セッション、ライブレポ。お店の紹介などなど。

やっと出来た!と思った意外なこととは?


この顔。
寝てるんですか?て一瞬思いませんか?
でも、私が2018年に撮れたドラム演奏中のショットでは、最高傑作だ。


それまでの私と言えば






…うん。仏頂面(爆笑)


いや、演奏は毎回すごく楽しい。
なのにそれが全く伝わっておらず、時には「そんな怖い顔しないで、笑顔で笑ってー」なんて言われることもしばしば…💦
悲しかったし、悔しかったし、共演者やセッションホストの方にも申し訳なく思っていた。
何でこんなブサイクな顔で演奏してるんだろて。


でも、ある時、いつもお世話になっているミュージャンの人から言われた。


「別に笑顔になんてならなくていい。それよりリズムに集中しなよ。」


それ聞いて一気に楽になった。
そっかー、ドラマーとしてやるべきことは笑顔を作る事ではなく、目の前の演奏とリズムをキープすることだ!
何をやってたんだ(笑)。


それ以後、もう外野がなんと言おうと、仏頂面だろうがしかめっ面だろうが、曲のリズムを刻むことに集中した。


その結果。
あんなふうに、居眠りしてるみたいにリラックスして叩けた。


やっと出来た。
力を抜いて叩けた。
もちろん、苦手なリズムだとまだまだ余計な力が入ってしまうけど。



(演奏中としては一番新しいのがこれ)

ちぐさ2018年、今年の漢字は「分」

毎年この時期になると、自分自身の今年の漢字を考える。
ちなみに昨年の今頃に呟いていた「今年の漢字」は「開」だった。

(これ2017年の私です(笑))

ジャズドラマーとしてジャムセッションに参加し、リーダーライブもやってきた。
大きな1歩についての道を開いた、という意味で「開」にした。
そんな私だが今年の漢字はそこから色んな分岐点があったので、「分」にした。
その理由は以下の3つ。

・ドラマーとして大きな1歩を踏み出した

2017年暮れ、当時の私はドラマーとしての進路をすごく迷っていた。
場数を踏もう、ミュージャン仲間を増やして演奏の機会をどんどん作ろう、そんな気持ちであちこちのセッションに顔を出していた。
しかし肝心の自身のドラム力が全くついていけてないのだ。
これじゃあダメだ、見様見真似の独学期間はもう終わりにしよう。
そう思ってた矢先に、たまたまFacebookで見つけた、野毛ジャンクのジャムセッション

(既に懐かしい(笑))

しかし知り合いゼロ、完全アウェイ!
おいおい大丈夫か、ちぐさ?!
そんな気持ちだったが敢えて飛び込んでみた。
結果、そのセッションは今では高確率で安定参加になった大切な演奏場。
そしてその翌月に、そこで出会った師匠に弟子入りし、週一という比較的ハイペースで指導を受けている。
その後のドラマーちぐさは、行く先々で進化してきたとの有り難きお言葉を頂くとともに、厳しくともより具体的なアドバイスを受けるようにもなった。

・取り巻く人間関係が大きく変動した

私生活での人間関係にはそれほど大きな変化は無し。
あえて言うならPTAで広報委員をした事、父と10年振りに再会し交流を持ち始めたことだ。
しかし音楽を取り巻く人間関係は大きく変動した。
2017年12月に参加した藤沢インディアンサマージャムセッションで多くのプロミュージャンの存在を知った。

(もう1年のような、まだ1年のような(笑))

演奏、講師として音楽専業で生計を立てている人たちを初めは少し怖いと感じていた。
何せ今まで身近で接してきた会社員や主婦の人たちとは全く別世界に生きている人たち。
しかしいざ話してみると自分と同じように普通で真面目で、そして音楽を愛している。
同時に、私が目指すところの好きを仕事にしている人たちがこんなに身近にいて、アマチュアの自分のことも歓迎してくれる。
それ以来、プロミュージャンに対する先入観は完全に解かれ、今ではセッションやライブで知り合うたびに積極的に話ができるようにもなった。
そんな彼らのセッションやライブに参加する度に思う。
私、ここにいていいんだ。
ようやく見つけた、自分の本当の居場所。

・引き算の考え方をするようにした

それまでは、ひたすら足し算の考え方ばかりしていた。
先程も言ったように、ドラムを上手くなるために場数を踏む。
家族のためにあれもこれもやらなきゃ。
稼ぐためにはもっと仕事を増やさないと。
実際PTA活動でも、みんなに負担をかけないために出来ることを全部引き受けた結果、事故があった。
また一時的にライター以外にも派遣社員の仕事を短期間した。週に3日程度で決して無理があるスケジュールではなかったものの、その期間はとにかく疲れていた。
さらに、稼ぐことを意識し過ぎてライター仕事でも大きな失敗を経験した。

(何やってんだよオイ!)

でもね、その抱え込む考え方はもはや害悪でしかない。
人間が1日でできることなんて非常に限られてる、まして私は脳内スペックが決していいとは言えないからなおさらだ。
だから、考えた。
できる人にお願いしよう。その時できるペースでやろう。
実際、自分の不得意分野が得意な人に分担したら驚くほどスムーズに事が運ぶし、納期を1日遅らせて下さいと言っただけで修正がなくなった。
その代わり、私が出来ることはやる、与えられた仕事は少し時間がかかってもこなす。
齢43にして、初めて分を知ったところか。

こんな感じで今年がもうすぐ終わる。
ところで、皆さんの今年の漢字は、何かな?

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あなたの2019年がHappyになりますようにカンパーイ

ハロウィンの夜、そんなに仮装したいなら自分たちで考えて企画しなさい!

🎃🎃♡happy Halloween♡🎃🎃


ハロウィンの今日、渋谷の街はエラいことになる予報。
私はハロウィンやクリスマスにパーティーをするのは全然歓迎な方だ。
でも人を傷つけたり迷惑をかけるのは絶対ダメ。
本来は収穫を祝う祭りだが、それにかこつけてイベントをやったり、物が売れたりするのはお金が回ってる証拠。
なのに渋谷に集まる若者はそんなことせずにバカ騒ぎするだけ。
なんかもったいないなぁと毎年思う。


どうしても仮装したい、騒ぎたいなら、自分たちで企画すればいい。
ライブをやってもいいし、レストランを貸し切ってもいい。
別に大人数じゃなくても、華やかじゃなくてもいいじゃん。
警察官の目を気にすることなく、心の底からバカやって楽しめるなら、そっちの方が良くない?
そういう、自分で考え企画実行することを相変わらず日本人はしない。



来年のハロウィンは、細か過ぎて伝わらない変装イベントライブでも企画するかな~。




ライブレポ、半年以上待った念願のギタートリオを観てきました

自分のライブレポと前後するが、10月19日㈮、ジャズギター3人編成のハードボイルドギタートリオを観てきた。


実はこちらのトリオ、かれこれ半年前からずっと観たいと思っていた。
しかしその時に限って、なぜか夫が帰りが遅い、子供の体調が悪い、はたまた自分まで…と、紆余曲折ありすぎて行けなかった。


今回ライブは、東海林由孝さん(ギター)、安東昇さん(ベース)、そして安藤信二さん(ドラム)というラインナップだ。
この日はOleoやBody & Soulといったスタンダードが中心、そしてラストはみんなが知ってるグリーンスリーブス。
こんなグリーンスリーブス聴いたことないなアレンジだ。


ギターの東海林さんと言えば、ジャズギタリストのみならずジャズミュージシャンの誰もが尊敬する大御所の1人。
だが、そんなすごい肩書きに関わらず、話してみるととても気さく。
さらにお洒落でセンスが良く、180センチ近くの長身、まるで俳優みたい。
そして奏でるギターサウンドもまた、美形俳優のごとく色があり深みがある。赤ワインと共に聴き入ってしまう。


ベースの安東さんは、このバンドの命名者ですが、一言で言えばストイック!
曲の中でのベースラインや演奏に向き合う集中力が半端ない!
観ているとある意味、ゾクゾクする緊張感がありながら安心感も感じられるから不思議だ。


そして、ドラムの安藤さん!
勘のいい人なら気づいたと思いますが、安藤信二さんは私のドラムの先生です。
今年の2月から本格的に通い始めて以来、行く先々で上手くなったと褒められる。
いわば、ロックドラマーを半年でジャズドラマーにしてしまうマジックをお持ちなのです。


演奏力を高めるためにはもちろん、場数を踏むのが大事です。
しかし、実はそれと同じくらい大切なのが聴くこと。
とりわけ自分の先生や尊敬するプレイヤーのライブ観戦は、すごく有効です。
自身の演奏力に行き詰まった時には、ぜひリスナーとして聴いてみましょう。


ドラムビギナーな私からすれば、ギタートリオというのは未だに不思議な編成だ。
ジャズではピアノとギターの位置づけは少し似ている。
コードでのバッキングもしつつソロも取るという、ある意味フロントとバッキングを兼ね備えている。
変化自在が求められるポジションでもある。


しかし音色やエフェクトのかけ方で大きく異なるこの楽器。音が空間的に広がるのがどうしても不得意なのが、ピアノよりもギターサウンドだ。
なのに、サウンドがシンプルだからこそ出せる、ギターにしか出来ないわざがあるのだ。


ピアノだから出来る音、ギターだから出来る音。
それを支えるのがベースとドラムだけ。
そのシンプルさゆえに、今度はどんなびっくりがあるのか楽しみになってしまう。


トリオで出来てこそ1人前、そう思わざるを得なかった。

絆を感じた久しぶりのリーダーライブ

2018年10月21日、関内ABスマイルにて
自身のリーダーライブをやってきました。


7月に茅ヶ崎で共に演奏した、女性オンリーのジャズバンドAngelic Pure Hearts。
ハロウィンということもあり、みんな思い思いの仮装をしながら、めいっぱい楽しんだ。


私も人生初のコスプレ、キキになり切ってみた。43歳のオバサンが何やってんだ(笑)と思うかもしれないが、めちゃ楽しいのだ。


演奏面ではまだまだ課題が残ったものの、前回よりは着実に進歩はしている。
毎週レッスンに通っている効果は、十分手応えを感じられるようにもなった。
なお、来てくれるお客様が退屈しないように、私たちは敢えてメジャーな曲を中心にやる。
意外にも、みんなが知ってる曲ほどごまかしが効かないから難しい。


ライブ後にはイベントタイム!
昨年好評だった、全員でビンゴ大会を今回もやった。



ライブやっていて嬉しいことは、演奏力が上がるだけでない。
運営力がつく、企画力がつく、実行力がつく、度胸がつく、勇気がつくなど。
自己実現の場にこれ程ふさわしいものはなかなかないはずだ。


しかしそれ以上にかけがえのないものは、人と人との結びつきだ。
昨日まで知らなかった者同士が、ライブをきっかけに知り合い、存在を覚えてもらえる。
また、演奏の機会を重ねるたびに共演者との絆も強まる。
さらにミュージシャン仲間も応援に来てくれ、ためになるアドバイスとともに感想をくれる。
いつもはこちらが観たり聴いたりする立場だが、この時ばかりは観られる聴かれる側になる。
初めは少し緊張したが、途中からリラックスできた。


自分が考えて実行したことで、こんなにたくさんの人が動いてくれた。
私は本当に、幸せだ。
そんなわけで、懲りずに次回2019年2月17日㈰、同じ場所、同じメンバーでまたやります!

ジャズがあったから好きになれたある物とは?

名前、自分の名前だ。
私が今SNSで名乗っている「ちぐさ」は、本名だ。
ジャズの愛好者やミュージシャンなら誰もが思い浮かぶ、あの老舗のジャズ喫茶と同じだ。


しかし私の本名はひらがなではなく漢字で「千種」と書く。
当時、女の子の名前のほとんどが「子」「美」「恵」で終わる中、私の名前はかなり目立った。



ところで、目立つ名前のメリットとデメリットをそれぞれ3つずつ挙げてみる。
メリット
・すぐに覚えてもらえる
・特別感がある
・素敵な名前と褒められることが多い
デメリット
・変なあだ名を付けられる
・間違えられやすい
・説明がめんどくさい


私は結構最近まで、自分の名前にはデメリットを多く感じていた。
現実問題、プロレスラーと言われたり(長与さんのことは決して嫌いではありません)。
間違えられるし(読み方とか、あと漢字のヴィジュアルから千穂と書かれた)。
いちいち説明する手間がある(電話口ではしずかさんと言われる)。
そんな理由から、どちらかと言うと好きではなかった。


どうせ珍しい名前にするならこんな名前が良かった。
この際だから、一時期SNSで使ってたハンドルネームを公開する。
・レナ
・ユリア
・ルミナ
…どうやらラ行に弱いのか?
あ、なんなら、今からでも呼んで頂いて構いませんよ(いや、誰も呼ばんて(笑))。



ところが結婚を機に横浜に引越し、さらに再びジャズへの熱が再燃したタイミングで、あのジャズ喫茶の存在を知った。
なんという偶然!
しかも生き別れた私の実の父が大のジャズ好き。
もしやと思って母に確認したら、特にその理由は全くなかった。
響きが好きだったのと、漢字の「千の才能の花を咲かせる種」というのにこだわりがあったという。


ジャズドラマーへの道を進んでから、ジャズ喫茶ちぐさの名前をますます頻繁に耳にすることになった。
今ではすっかり知り合いになったミュージシャン仲間が、何人もここで演奏してきた。
そして、ちぐさ賞というコンテストは今なお健在。
ここから選ばれた人たちは一流のジャズミュージシャンとして、日本のジャズシーンを牽引していく。


そんなジャズのパワースポットと同じ、それも珍しい名前を持つ私は最強の運を持っている。
だって、もし私の名前がちぐさでなく、かつもう少し若くて女の子を授かったら、ちぐさちゃんとつけるだろう。


今私は、ちぐささん、ちぐちゃん、ちょっとロシア風にちぐさっち、などと呼ばれている。ジャズ仲間は誰も苗字で呼ばない(まあ公開してないからだけど)。


そんなちぐさですが、今日、ライブやります!
ライブの他に、楽しい企画用意してお待ちしてます。
💀👿🎃👻ハロウィンをご一緒に、いかが?
[

ジュリーの騒動に思う、出演サイドとしての意識改革とは

ちぐさはときどきだが、今注目の話題についても扱ってみる。


沢田研二 客少なく公演中止 | 2018/10/18(木) 18:02 - Yahoo!ニュース
今(2018年10月19日現在)、世間を注目させている、元スーパースターの公演ドタキャン騒動だ。
ジュリーといえば、セクシーなルックスとキャッチーで親しみやすい歌が魅力だったという。
私が幼かった頃、テレビでもよく見かけたけど、子供ながらにカッコイイお兄さんだなと思っていた。
晩年になり、あの頃の容姿はなくなったものの、歌声は変わらず。円熟味を持った今はむしろ別の味があると、往年のファンたちから相変わらずの人気があった。


A SAINT IN THE NIGHT


そんな彼が、ありゃあやっちまった(汗)である。
理由やら真相やらはあれこれ飛び交ってるけどここでは置いておこう。
しかし、一つだけ言える真実がある。
彼のライブのために、多くの人が待ちわび、仕事や家事を調整し、この日のためにたくさんの時間を使ってきたことだ。
そして、歌手だけでなくライブ会場のスタッフや運営会社など、1人の公演のためにたくさんの人が時間とお金をかけて動いているのだ。
それが今回のドタキャンで、一気に閉ざされてしまった。


彼ほどのスターでなくとも、地元のバーでライブする場合でもそれは同じ。
出演者のために店を開けてくれるマスターやスタッフ、自分たちのライブに来てくれるというお客さん(たとえ家族でも)、そしてスケジュールを開けて一緒に演奏してくれる共演者。
私がライブをするというその瞬間にも、これだけの人が動く。
ただ感謝しかない、自分のために時間を作ってくれたこと、お金を払ってくれることに。


お客様は神様ですという言葉は、最近色々物議を醸している。
だからめったやたらに連発するのは気が引ける。
けどやはり、ライブに来てくれるお客様は、どんな人でも有難い存在だ。
マチュア思考なのは承知だけど、たとえ1人でも聴きに来てくれる人がいたら、私はその人の前でドラムに魂を入れる。


そういうわけで、明後日、ハロウィーンライブやります!
秋の夜長に、横浜でジャズを楽しむのはいかが?