毎日がジャイアントステップス

弟子入り修行中のジャズドラマー。初心者ならではの目線で書いてます。ジャズドラムの基本、レッスンのこと、練習、セッション、ライブレポ。お店の紹介などなど。

一所懸命が褒め言葉にならない事例とは?

一所懸命(一生懸命とも言うが、私の場合は所の方を使う)という言葉がある。
何かに向かって一所懸命頑張る、これは概ねいい意味で使われる。
相手に対して、その姿勢に好感を持っているからだ。


しかし、そんな「一所懸命」が時に相手をモヤモヤさせることがあるので注意が必要だ。
そのポイントとは「相手との間柄」が全てを握る。


では、一所懸命が褒め言葉になる場合、ならない場合とはいったいどんな時だ?
あなたが褒めたい人のことを浮かべて、イメージしてほしい。

褒め言葉になる場合

相手が後輩や生徒など目下の場合


「いつも一所懸命頑張ってるね」
そんな風に上司や師匠から言われるのほ大変嬉しいし光栄だ。
なぜなら彼らは今の自分が味わってきたものと同じような努力や苦労をしてきたから。
それゆえにとても理解があり、後輩や生徒がかつての姿と重なり、見守りたくなる。
そんな立場の人から言われたら、素直に喜んでOK!

1年以上相手とある程度の付き合いがある間柄


一方、同じ目線でお付き合いしている友達には言っちゃダメなの?と思った方もいらっしゃるだろう。
もちろん、言っても大丈夫ですよ。
ただしその場合、相手との間柄や距離感によっては逆効果にもなるから注意が必要。真面目な話も冗談も、どんな話も通じ会えてお互い心を許していることが大前提だ。
この人は自分のことをしっかり見て言ってくれてる、そんな仲間からなら快く受け取ってよし。

家族や親友


既婚も未婚も関係なく、家族というのはあらゆる意味で特別な存在だ。
なぜなら人生の中で最も長い付き合い、つまり良くも悪くも自分のことを十分に理解しまくっているなら。
先に挙げた先輩や友達とは違った、最も深部でのあなたを知っている。
何もかも知られている人からの、最高のプレゼントになる。


さてさて、気になる褒め言葉にならない場合とは…?

褒め言葉にならない場合

相手が先輩や先生など目上の場合


「先輩(先生)、いつも一所懸命ですね!」
なんて褒め言葉で使っていたら、明日からでも封印した方がいい。
それはなぜか?自分より経験が豊富だからだ。
彼ら目上の人(ここでは年下の先輩も含む)にとっては、一所懸命やるのは当たり前。既にそういうことはもう経験済だし、どんどん次のステップに向かっている。
そこにきて、自分よりも経験が浅い人間から一所懸命なんて言われても、あなた私の何を知ってるの?となる。
そう。人間の性格に対して使う一所懸命という言葉は、大げさに言えばやや下に見ているニュアンスがある。


もしそういう姿勢をリスペクトしたいなら「先輩のいつも真剣なところが好き」「先生のストイックなところを尊敬してます」と置き換えた方がいいだろう。

初対面や付き合いが浅い間柄


初対面や知り合って日が浅いのに、いきなり一所懸命ですね、なんてのも今すぐ辞めた方がいい。
それを発した時点で、その人との繋がりはそこで終わってしまうハイリスクがある。
え?なんで?て思った人も少なくない。
しかし言われた側からしたら「自分のことをよく知らないのに勝手にイメージ付けられた」と受け取る人は意外と多いのだ。
特に相手が女性の場合、男性から放たれようものならジロジロ見られて気持ち悪いとさえ思われかねない。


これも言い方を置き換えるなら先の先輩での事例のようにした方がより無難。
初対面や付き合いが浅い相手は、ある程度目上だと思っていてもいい。

SNSのみの知り合い


SNS全盛とも言える今なら、誰もが何かしらのSNSツールを使ってコミュニケーションしている。
そのいい所とは、遠方に住んでいたりしてなかなか会えない人と繋がれる。
しかしネット上だけの繋がりはリアルで会ったことがある場合より遥かに落ちる。
文字を打って会話するネットはいくらでも作り込めるからだ。だって現にいるでしょ?SNSではガンガン面白いこと言ってるけどいざお会いしたら静かで真面目な人。
そんな状態で一所懸命なんて言われたら、ブロックやミュートへの第1歩と思ってもいい。


と言っても、ネット上の付き合いでもとても気が合う友達はいるだろう。
リアルと同じように、1年以上付き合いがあって、相手のことを安心しているならこの限りでもない。
しかしある意味、ネット上のみだからこそ、無駄な褒め言葉は控えめにすべきかもしれない。
だって、多くの若い人たちFacebook離れの最大原因が、自慢と称賛の無限ループだからというくらいだから。


そんなわけでまとめると、一所懸命を相手に言っていいかどうかは、縦の繋がりとお付き合い年数に注意しよう。



褒め言葉って難しい