毎日がジャイアントステップス

弟子入り修行中のジャズドラマー。初心者ならではの目線で書いてます。ジャズドラムの基本、レッスンのこと、練習、セッション、ライブレポ。お店の紹介などなど。

黒本AtoZ-008 アローン・トゥゲザー

なんとも物寂しい雰囲気なタイトルですが、実はとっても芯の強い内容のラブソング。
ざっくり言うと、独り者になった同士が寂しさも手伝ってか、次第に心惹かれていく。しまいには「孤独同士の私たちって強いよねー」というように、愛の力強さを歌にしている。
コード進行の哀愁とは裏腹に、かなり前向きな内容なのである。


ALONE TOGETHER [Analog]
(孤高の天才が2人。しかしラブソングの歌詞とは関係ない。なおビル・エヴァンス若干多すぎなため今回は紹介してないので悪しからず)


ジャズには結構こうしたラブソングが多い。歌詞の内容も様々、燃え上がる愛の歌から失恋、不倫、ワンナイトラブまで、一通りの恋愛ドラマは網羅している。
どうしてこうも、ラブソングって甘ったるいんだろ。
実際、恋愛なんてドロドロしてるものだしめんどくさいし。だからラブソングは苦手だ。正直、歌ありでライブをする時以外、歌詞を見ない。


まあ文句を言っても仕方がないので、例によって3パターンどうぞ。

アローン・トゥゲザー

とりあえずこれ聴いておこう

ペギー・リー(ヴォーカル)


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ジャズのラブソングということで、あえて歌モノを。
お互い1人ぼっちになってしまった男女が、強く惹かれ合い、強い愛の絆を感じている心情を歌い上げている。


ペギーの歌声は中音域で少しハスキーという、ジャズヴォーカルには最適な条件が整っている。
とは言うものの、特別個性的な声質でもなく、ジャズリスナー初心者にも十分聴きやすい。

ちぐさ’sセレクト(ジャズドラマー的推し)

中牟禮貞則(ギター)


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日本が誇るレジェンドジャズミュージシャンの1人、ギタリスト中牟禮貞則さん。
彼のギタートリオが好きで、新子安しぇりるで行われるライブには毎回楽しみに観覧している。


中牟禮さんは渡辺貞夫さんといった日本ジャズの重鎮とも親交が深い大御所、にもかかわらず人間性はとてもさっぱりしてて物腰が低い。私のような一ファン、一アマチュアにも大変気さくに接して下さり、老若男女問わず誰からも好かれている。
自由闊達なプレーながら日本人離れしたリズム感を持つ。


そんな彼はなんと御歳86歳!
しかしいつもオシャレで凛としていて、もちろん年齢的なものなど一切感じさせない。

アナザーチョイスofちぐさ(勝手に総合評価)

ソニー・ロリンズ(テナーサックス)


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またまたレジェンドジャズマン、サックス奏者のソニー・ロリンズ
1930年生まれの彼は現在89歳!もちろん今なおご健在だ。


ソニーの曲は明るく、アップテンポでその上少しラテン混じりなリズムが特徴的で、好きな人はとことん好き。
サックスのプレイヤーはもちろんのこと、ベーシストやドラマーなどリズム系奏者からの人気も高い。
この曲も、他のアレンジとは一線を画すミドル~アップのバップ仕上げになっている。


アローン・トゥゲザーはマイナー調なのでついゆっくりやりたくなるが、ミドルよりややゆっくりめのスウィングの方がやりやすい。
その際、ブラシを使って音を抑え目にすると、ちょっと寂しさ感を邪魔しない程よいバランスになる。
ジャズドラマーを志すなら、バラード以外にもブラシ奏法をどんどん活用したいものだ。