毎日がジャイアントステップス

弟子入り修行中のジャズドラマー。初心者ならではの目線で書いてます。ジャズドラムの基本、レッスンのこと、練習、セッション、ライブレポ。お店の紹介などなど。

黒本AtoZ-006 オール・オブ・ユー

あれ?前回の記事と被ってない?そう思った方もいらっしゃると思いますが、いえいえ、さすがにそれはありません。
ジャズ・スタンダードのオールシリーズ(と勝手に名づけました)の1つ、オール・オブ・ユー。
前出のオール・オブ・ミー(以下、ミーと略す)が「私に」なので、こっちは「あなたに」ときたものだ。
そう考えると、前者はややわがまま、後者は尽くす系ってか?


The Songs of Cole Porter

オール・オブ・ユー

とりあえずこれ聴いておこう

エラ・フィッツジェラルド(ヴォーカル)


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本家本元はシンガー、コール・ポーターであるが、そちらよりもエラの歌声のほうが聴きやすいという理由でこっちにした。
ジャズソングの中ではかなりキャッチーで歌いやすいが、取り立ててすごく強烈な印象は少ない。
ミーが方々のセッションやライブで好んで演奏されるのに対して、ユーのほうは今一つ出現率が低い。

ちぐさ’sセレクト(ジャズドラマー的推し)

小曾根真(ピアニスト)


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日本が誇るベテランジャズピアニスト、小曾根真によるピアノトリオ。
リズム隊にジョン・パティトゥッチ(ベース)、ピーター・アースキン(ドラム)という今をときめくゴールデンコンビ、こりゃあ推さずにはいられない。

ジャズドラマーという生き物は、傾向として静かなバラードよりも軽快なアップテンポなリズムを好むようだ。
思い切り叩けるし、4バースでは一気にスポットライトを浴びれて気持ちがいい。

なんだかんだ言っても、テンポのいい曲はノリノリで楽しいし、叩いててもスカットしてご機嫌になれる。
私なんかも、スカッとしたいときはメトロノームを一気に190くらいまで上げてグルーブしていたりする。

アナザーチョイスof ちぐさ(勝手に総合評価)

マイルス・デイヴィス(トランペット)


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総合評価となると、やっぱりマイルスは外せない。
1960年にパリで行われたライブを収録したもの、ドラムがジミー・コブ、その他ポール・チェンバース(ベース)にウィントン・ケリー(ピアノ)、きわめつけにはコルトレーン(サックス)までいるという、まさに黄金期オールスターズといって過言でない。

この時代のマイルスが個人的には一番好き。その後、どんどん新しいものを取り入れてあらゆる方向にイッテしまうのも悪くないけど、ドラマーのセレクトが神だもんなぁ、この人は。

こちらは2管によるクインテット編成で、テンポはミドルの4ビート。
初心者には最もやりやすいテンポなので、練習曲や課題曲に取り入れてみるのもいいかも。
たたきやすい速さの曲中には、要所要所でブラシを入れてみるのも効率のよい練習になる。

地味で目立たない1曲だけどその分アレンジも効きやすい。
気に入ったらぜひ、好みの楽曲に仕上げてトライしてみよう。