毎日がジャイアントステップス

弟子入り修行中のジャズドラマー。初心者ならではの目線で書いてます。ジャズドラムの基本、レッスンのこと、練習、セッション、ライブレポ。お店の紹介などなど。

横浜馬車道でおすすめのライブスポット~上町63

みなとみらい線馬車道駅よりほど近く、JR関内駅からも歩いて5分ほどのところにある
上町(かんまち)63というライブバー。


先日、おすすめセッションで記事にした関内メグスタのほど近くにあります。
chigsajazzygiantsteps.hatenablog.com


今回初めて伺ったので、撮影は控えましたが(後日またレポートする機会があると思います、きっと)
静かにしっとりジャズを聴くには最適です。
お酒の種類も豊富で(ソフトドリンク、ノンアルビールもあります)、ほの暗い照明が何とも落ち着きます。
ドラムの背後には大きなフィリージョーのポスター。
ここで叩くと降ってくるかな?笑


Showcase


店内はそれほど広いスペースではありませんが
演奏者さんとの距離が近くて、それもなかなかの良さです。
今活躍する現役のプロミュージシャンと、美味しいお酒を交わしながら話ができる。
そんな機会が味わえるのはこういった地元のライブバーならではです。
そんな中では思いもよらない出会いも数知れず、そこに味をしめてしまったので、もう大ホールでは物足りない!


マスターの佐々木淳さんは、もの静かな方ですがきめ細かくてユーモアがあります。
1番大切なのは聴きに来てくれるリスナー客、その次にミュージシャン、その次に店の利益、というのが理念だそうです。
それをサラリとおっしゃるような、とてもスマートな人です。


出演ミュージシャンも、今をときめく一流どころばかり。
昨日私が観てきたのは、巨匠ピアニスト米田正義さんのピアノトリオ。

選曲の半分以上が米田さんのオリジナルでしたが、独特の世界観がたまらなく気持ちがいい。
喩えて言うなら、軽井沢の別荘のバルコニーにてシャトーブリアンを味わっている感覚。
森林浴みたいに癒されるサウンドの時もあれば、モンクばりな不思議系バップも。
とにかく米田さんにしか出せない音、リズム、世界観があり、どんどん引き込まれていきます。


ベーシストは今をときめく若手カイドーユタカさん。
繊細さのあるリフの中に時に激しいピチカートがはじける、観ても聴いても飽きないベースサウンドです。
ジャズベースって不思議なポジションです。
楽器が大きくて際立つけど、存在感は決して出過ぎない。


ドラムはこれまた、今をときめく売れっ子ドラマーの安藤信二さん。
安藤さんのドラムは大胆かつ繊細、ザ・男のドラムな豪快さがある一方で、ピアノやベースのリフを決して邪魔しない繊細さも。
ドラマーの卵として、こんなふうになりたいと憧れる要素があります。


なんだか言いたい放題書き記してしまいましたが、Sクラスのジャズミュージシャンが奏でる空間がここにはあります。
楽器演奏者の方、コアなリスナーさんのライブバー開拓には特におすすめ、少人数編成が多いので、じっくりプレイを聴くチャンスです。


上町63のホームページはこちら
http://jmsu.web.fc2.com/63/

ジャズドラマー目線で考える根性論

根性論、精神論と聞くと「うえっ!」と思う人のほうが今は多いのではなかろうか。
私のように音楽に身を置いている人間だと、根性論にたいする拒否反応は特に強い人が多い。
まあ実際、私も根性論にはやや反対派だ。
だって、間違った方向の努力なんて、大半が時間の無駄使いで終わる。
そんなことに削られるほど余裕があるわけでもないし。


でも、では根性論なんて完全に要りません、と言ったらそれは違う。
私はジャズドラムを始めてようやく1年と半年。
2017年の4月から12月まではバリバリ独学だったので純粋に楽しんでいた。
しかし年が明け、2月から独学をやめてからは、実にまあ試練の連続なのだ。


ボサノヴァが苦手、サンバキックがロックみたいでカッコ悪い。
シンバルレガートが不快、3連のノリに欠けている。
ダブルストロークがぞんざい、ハイハットの音質がわれている。
まさにネガティブポイントのオンパレードだ。
今だってそう、発展途上もいいところ。


ドラマーはアーティストではなく職人だ、と現時点で私は強く信じている。
もちろん、並み居るプロミュージシャンには独特の世界観を持つ人も少なくない。
それぞれのドラマーの個性や特徴を的確に表現できる自信もある。
だが彼らはあくまで、リズムを作りリードするのが仕事、自分のテイストを前面に出すのは二の次だ。
そのためにも、苦手はできるだけ少ないほうがいい。


苦手の克服はできるだけしないほうがいい。
この考えはアンチ根性論な方向性だろう。
もちろん、私も支持する。
子供のうちは苦手なことも含めていろいろ体験させるもの。
でも大人の頭はもうそれをするにはカチカチすぎるのだ。


しかし自在性と即戦力と読み取り能力の必要なジャズドラムは、そんな考えでは務まらない。


ボサノヴァできません、早いバップ叩けません、レガート自信ないです。


…じゃああんたいったい何ができるの?
それであなたはいったい何がしたいんですか?


ジャズドラムに必要なのは自在性と即戦力と雰囲気読み取り力だ。
そのためにも、苦手はできるだけ克服するものである。
特技を見つけるのはそれからだ。
そして苦手なパターンでも得意までいかずとも、苦手でなくなったくらいにまで高める努力が必要になる。
できるまでアホみたいに時間を費やす。
さらにそれが終わったら実践に応用させ、時には大恥をかく。
でも恥かいてへこんでいいのはせいぜい3分くらいまで。
恥かいて笑われても注意されても怒られても、それをばねにするくらいのメンタルが必要なのだ。
そういう意味で、やればできる、がんばればできる、才能とか甘ったれてんじゃねーという精神論は否定できないのだ。


大変だ、でも楽しい。
できなかったことができるようになるのは、すごくうれしい。
過去のどんな楽しかった、嬉しかったときよりも、今のほうが楽しい。


初心者だからこそ、聞くアドバイスを選ぼう

ジャズに限らずだけど、初心者にありがちなのが先輩ミュージシャンからのアドバイスを受ける機会が多い事だ。


その大半は役に立つものだったり励みになったりする。
そういうやり取りの中で、より親交を深めたり、相性が悪くなければむしろ可愛がられたりもする。
独学でやってる場合なら、特にどんどん吸収するといい。むしろセッション代だけでプチレッスンを受けいるかのごとく。
まさに初心者ならではの特権だ。


しかし、駄菓子菓子!


その中に時々、とんでもないものが混ざってることがあるから注意が必要だ!
あなたのプレイを馬鹿にする、けなす内容だったり、酷いと人格的なことまで言うやつもいる。
他人と比較したり、他のミュージシャンの悪口を言ったり、マウンティングしてきたり、女性ならセクハラ発言を受けるなど(その点については、幸い私にはセクハラ発言は今のところない)。


それはアドバイスでもなんでもない。
ただの戯言だ、絶対に真に受けてはいけない。
たまにね、ものすごく真面目~なミュージシャンのかたが、○○さんからこんなアドバイスを受けたとか、先日のセッションであんなこと言われたとか、SNSで報告してたりする。
でもその中の結構な割合が、否定的なものがあるから驚く。
もちろん、その人とアドバイザーの関係性もあるから一概には言えないけど。


自分で言うのも変だが、私もたいがい真面目〜だし、こう見えて結構相手の話を聞いているのだ。
だからこそ、心無い発言はスルーしてるし聞かないようにしている。
じゃないとやられちゃうから。


ああん?何言ってんすかぁ?
心のへそが茶を沸かすぜ!


横浜でオススメのジャムセッション


中区関内にあるライブバー、メグスタにて。
毎月第1木曜日13時30分に行われるジャムセッションです。


平日の昼間にある貴重なセッションですが、ヴォーカルはもちろん、楽器参加もOK。
8月から参加したばかりですがドラムはまだ1人だったので、思う存分叩けました🥁



ホストミュージシャンは、この地域では知らない人はいないサックス奏者の重鎮、皆川トオルさん。
皆川さんの進行は大変分かりやすく、こちらが迷ってる時にもビシッと引っ張ってくれる、まさに頼れる兄貴のような存在です。


くどいようですが、大切なことなので2度言います。


数少ない貴重な平日昼間のセッションは、毎月第1(たまに変動あり)木曜日の13時30分からですよーーーーー!

ジャズドラムを習い始めてから手放したもの

今年の2月からジャズドラムを基礎からやり直した。
いまだに悪戦苦闘してるし、あこがれのジェフワッツ氏の1%にもおよんでいない。
でも楽しい。くるしいときもあるけど、できなかったことができるようになるのはうれしい。


そんなふうに毎週通い続けてから、ふと気づいた。
それまで持っていたあるこだわりを私は手放した。

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それは、笑顔でたたくというこだわりだ。


独学でやっていたときは、笑顔で楽しそうにたたくドラマーにあこがれていた。
もちろん、彼らのような一流どころのドラマーになると、基礎力がどうとかはもうビヨンドしちゃってる。
そんな彼らに無意識に自分のイメージを重ね合わせていた。


セッションやライブをやるようになり、ドラムをたたいてる写真を撮ってもらうこともあった。
しかし、そのどれもが、1つも笑っていない。
表情が険しい、かたい、ときに怖い顔。
おまえは般若か?それとも仁王か?もちろん、全然かわいくも美しくもない。
すこしも楽しそうじゃないのだ。


人からも言われる。
笑顔がない、つらそう、まじめにたたきすぎ・・・
もーやだ!!!!うるさい!!!!言うな!!!!
自分が夢みていたのとはまるで別人なドラマーの画像が、そこにはいた。


だって、笑ってる場合じゃないんだもの。
私の4ビート、ボサノバ、サンバキック、このありさま。
むしろ笑うのは見ている側。
私は全然、笑う心境じゃない。
たたけばたたくほどブスになっていく。

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そんなもんもんとした中で参加したセッションでいわれた。


別に笑ってたたかなくていいんだよ!


…。
次の瞬間、心の底からあははって笑った。
そうだよねー。私が笑ってようが緊張してようが可愛かろうがブスだろうが関係なくて!
目的は、その場の演奏を事故らなく終わらせる。
別にどうでもいいんだよ、笑ってなくても。


そんなことよりね、いくら笑顔でたたいてても、リズムがずれちゃどうしようもない。
よっぽど、仏頂面でもブレないリズムのほうが信頼できる。


いいじゃないか!笑顔じゃなくても。
いいじゃないか!かたくるしくても。

うん、大丈夫。
笑ってはないけどブスじゃない。

神奈川県でおすすのセッション~藤沢インディアンサマー

毎月楽しみにしているセッションがある。
それがこちら。

藤沢インディアンサマー


2017年の年末から通いだしたばかりだけど、なんやかんやで毎月通っている安定だ。


こちらには、今プロとして現役でバリバリ活躍しているミュージシャンが集まる。
マチュアの自分にはいつも刺激がある。
なお、この写真はセッション中に撮ったもの。


こちらのセッションは、毎月第1日曜日19時30分~23時30分くらいまで。
お店では麻婆豆腐や炒飯といった中華メニューも提供しています。
美味しいご飯を味わいながら楽器演奏も出来てしまうという。


セッションそのものは、初心者から上級者まで満足いけます。
ホストミュージシャンが皆さん大変気さくなのが魅力の1つ!
なんたって、昨年末、ジャズドラム始めてまもない私が、緊張しないで参加出来た&以後毎月参加の安定、なくらいですからね。

ドラマーあるある?問題に1問ずつ雑に答えてみた ラスト

楽しかったドラマーあるある問題全55問シリーズも今回で最後。
では、いってみよう!

45. 基本的にフロント楽器の後ろにいるのであまり客席からは見られてない
案外そうでもない


46. コンサートなどでのドラムソロはトイレ休憩扱いになりがちだ
断じてない
むしろ見せ場だ。


47. バンドをやっていることを言うと、太っているだけで勝手にドラマー認定される
ある
でもじゃあこの人はどうなるんだよ。

明日を鳴らせ


48. バンドを組むとき、太っていると「おまえドラムな!」とどうしても勝手に決められる
ある
これは最強の理不尽だよね。


49. 「太っている方が音が重くなる」と自分を甘やかして食べたい飲みたい放題する
ない
体型と音は関係ないから。


50. ドラマーだから力持ちだという思い込み
あった
ドラマー=デブはロックバンドあるあるなのかもね。


51. ドラマーだからって大雑把だと決めつけられる
ある
あ、実際大雑把だけど。


52. ゲームセンターに行くと『太鼓の達人』や『ドラムマニア』をやってとお願いされる
ある
でもね、意外と難しいのよね、これが。


53. 渋々プレイしてみると、ホンモノと違いすぎて残念な結果が待っている
おおいにある
だからそこを目指すのは辞めて、自分の演奏の精度を上げるほうが現実的。


54. 加藤茶がドラマーだったことを知り、ビビる。
あった
しかもかっこいい、お笑いとのギャップがずるい。



加藤茶 ドラム演奏 "Sing, Sing, Sing"


55. つのだ☆ひろもドラマーだと知る。そして、かなり上手いことにビビる。
あった
いや、おそれいりました。



On Green Dolphin Street つのだひろ 渡辺香津美


以上、怒涛のように駆け抜けた55問だったが、自分のドラムについて棚卸ができたので、ちょっとためになった。
これを見て、ドラマーが日々どんな思いでステージに立ち、何を考えているのかが伝わってくれたら、こんなうれしいことはない。

なお個人の感想によるものであり、必ずしも万人にあてはまるわけではございませんので、ご了承ください。